溶接とは、金属同士を熱や圧力で溶かして接合する技術です。建設・造船・自動車・プラントなど幅広い業界で使われ、ものづくりの根幹を支える専門技術職になります。
工場勤務15年・溶接歴7年の筆者(本田)が、溶接の仕事を現場のリアルな体験を交えて徹底解説します。
溶接の仕事内容
溶接にはいくつかの種類があり、現場で使われる主な方法は以下のとおりです。
筆者は半自動溶接とTIG溶接を主に担当してきました。溶接は「技術の塊」であり、同じ設定でもオペレーターの腕次第で仕上がりが大きく変わります。 きれいなビード(溶接痕)を引けるようになるまでに、筆者は2年かかりました。
溶接の上達には「音」が重要です。正しい溶接条件のとき、アーク音は「ジジジ…」と安定した小さな音になります。条件がずれると「バチバチ」と不規則な音に変わります。筆者は最初、先輩に「耳で溶接しろ」と言われて意味がわかりませんでしたが、半年ほど経つと音の違いで溶接の良し悪しを判断できるようになりました。
溶接の1日の流れ
金属加工工場で半自動溶接を担当する場合のスケジュールです。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:00 | 朝礼・作業指示書の確認 |
| 8:15 | 溶接機の起動・ガス流量の調整 |
| 8:30 | 溶接作業開始 |
| 10:00 | 小休憩 |
| 10:10 | 溶接再開・中間品質チェック |
| 12:00 | 昼休憩 |
| 13:00 | 午後の溶接作業 |
| 15:00 | 小休憩 |
| 15:10 | 仕上げ作業(スパッタ除去・グラインダー研磨) |
| 16:30 | 溶接機の清掃・チップ交換 |
| 17:00 | 退勤 |
溶接の給料の目安
| 雇用形態 | 月収目安 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 派遣社員 | 23万〜30万円 | 276万〜360万円 |
| 契約社員 | 25万〜32万円 | 300万〜384万円 |
| 正社員 | 26万〜40万円 | 340万〜530万円 |
溶接は技術職のため、スキルに応じた給与差が大きいのが特徴です。JIS溶接技能者の資格(基本級・専門級)を持つと手当が月1〜3万円上乗せされます。 ベテランの溶接工は年収500万円を超えるケースも珍しくありません。
独立して個人の溶接工として働く道もあります。腕の良い溶接工は引く手あまたで、フリーランスで日当2〜3万円を稼ぐ人もいます。
溶接のきついポイント
溶接は製造業の中でもきつい部類に入る仕事です。正直に伝えます。
筆者がもっとも辛かった経験は、新人時代にTIG溶接の練習中に保護面のすき間からアーク光を浴びてしまったことです。夜になって突然両目が焼けるように痛くなり、一晩中涙が止まりませんでした。翌日には回復しましたが、「溶接は安全装備を絶対に怠ってはいけない」と身をもって学んだ出来事です。
もうひとつ忘れられないのは、真夏の鉄骨溶接です。直射日光と溶接熱のダブルパンチで、作業着の下は常にびしょ濡れでした。30分ごとに水分補給と塩分タブレットを摂る現場ルールがあり、筆者も1日に3リットル以上の水を飲んでいました。
きつい仕事ですが、自分が溶接した構造物が何十年も使われ続けるという誇りは、ほかの職種では味わえません。
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溶接に向いている人
溶接は「技術さえあればどこでも食べていける」と言われる数少ない職種です。筆者の周りにも50代・60代で現役バリバリの溶接工が何人もいます。
未経験から溶接を始める方法
1. アーク溶接特別教育を受講する(2日間・費用1〜2万円)
2. 求人サイトで「溶接 未経験歓迎」の求人を探す
3. 入社後にOJTと社内研修で技術を習得する
4. 実務経験を積んだらJIS溶接技能者の資格試験に挑戦する
5. 専門級・上級の資格を取得してキャリアアップを目指す
職業訓練校の溶接科(3〜6か月)で基礎を学んでから就職する方法もおすすめです。溶接の訓練校は求職者向けに無料で受講できる場合があります。
塗装の仕事内容もあわせて参考にしてください。
まとめ
溶接は肉体的にきつい仕事ですが、技術を磨けば一生食べていける専門職です。資格と経験を積み上げるほど市場価値が高まり、年収500万円以上も目指せます。
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