溶接とは?仕事内容や資格・給料を経験者が解説

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溶接とは、金属同士を熱や圧力で溶かして接合する技術です。建設・造船・自動車・プラントなど幅広い業界で使われ、ものづくりの根幹を支える専門技術職になります。

工場勤務15年・溶接歴7年の筆者(本田)が、溶接の仕事を現場のリアルな体験を交えて徹底解説します。

目次

溶接の仕事内容

溶接にはいくつかの種類があり、現場で使われる主な方法は以下のとおりです。

  • アーク溶接(被覆アーク溶接): 溶接棒を使い電気のアーク放電で金属を溶かす。建設現場や鉄骨工事に多い
  • 半自動溶接(MAG/MIG溶接): ワイヤーが自動で送り出される方式で、自動車部品や鉄骨構造物の溶接に広く使われる
  • TIG溶接: タングステン電極とシールドガスを使う精密な溶接法。ステンレスやアルミの薄板溶接に適する
  • スポット溶接: 電極で金属板を挟んで加圧・通電して点で接合する。自動車の車体製造に多用される
  • ガス溶接: アセチレンガスと酸素の炎で金属を溶かす。配管工事やメンテナンスで使用される
  • 筆者は半自動溶接とTIG溶接を主に担当してきました。溶接は「技術の塊」であり、同じ設定でもオペレーターの腕次第で仕上がりが大きく変わります。 きれいなビード(溶接痕)を引けるようになるまでに、筆者は2年かかりました。

    溶接の上達には「音」が重要です。正しい溶接条件のとき、アーク音は「ジジジ…」と安定した小さな音になります。条件がずれると「バチバチ」と不規則な音に変わります。筆者は最初、先輩に「耳で溶接しろ」と言われて意味がわかりませんでしたが、半年ほど経つと音の違いで溶接の良し悪しを判断できるようになりました。

    溶接の1日の流れ

    金属加工工場で半自動溶接を担当する場合のスケジュールです。

    時間 内容
    8:00 朝礼・作業指示書の確認
    8:15 溶接機の起動・ガス流量の調整
    8:30 溶接作業開始
    10:00 小休憩
    10:10 溶接再開・中間品質チェック
    12:00 昼休憩
    13:00 午後の溶接作業
    15:00 小休憩
    15:10 仕上げ作業(スパッタ除去・グラインダー研磨)
    16:30 溶接機の清掃・チップ交換
    17:00 退勤

    溶接の給料の目安

    雇用形態 月収目安 年収目安
    派遣社員 23万〜30万円 276万〜360万円
    契約社員 25万〜32万円 300万〜384万円
    正社員 26万〜40万円 340万〜530万円

    溶接は技術職のため、スキルに応じた給与差が大きいのが特徴です。JIS溶接技能者の資格(基本級・専門級)を持つと手当が月1〜3万円上乗せされます。 ベテランの溶接工は年収500万円を超えるケースも珍しくありません。

    独立して個人の溶接工として働く道もあります。腕の良い溶接工は引く手あまたで、フリーランスで日当2〜3万円を稼ぐ人もいます。

    溶接のきついポイント

    溶接は製造業の中でもきつい部類に入る仕事です。正直に伝えます。

  • 極度の暑さ: アーク溶接の温度は数千度に達し、夏場の溶接場は体感50度を超える
  • 紫外線による「目焼け」: 保護面を外した瞬間に紫外線を浴びると夜中に目が激痛で開けられなくなる
  • ヒュームの吸引リスク: 溶接時に発生する金属ヒューム(微粒子)を長期間吸うと健康被害につながる
  • 火傷の危険: スパッタ(火花)が飛んで首筋や手首に当たると一瞬で火傷する
  • 姿勢の辛さ: 狭い場所や高所で無理な体勢で溶接するケースがある
  • 筆者がもっとも辛かった経験は、新人時代にTIG溶接の練習中に保護面のすき間からアーク光を浴びてしまったことです。夜になって突然両目が焼けるように痛くなり、一晩中涙が止まりませんでした。翌日には回復しましたが、「溶接は安全装備を絶対に怠ってはいけない」と身をもって学んだ出来事です。

    もうひとつ忘れられないのは、真夏の鉄骨溶接です。直射日光と溶接熱のダブルパンチで、作業着の下は常にびしょ濡れでした。30分ごとに水分補給と塩分タブレットを摂る現場ルールがあり、筆者も1日に3リットル以上の水を飲んでいました。

    きつい仕事ですが、自分が溶接した構造物が何十年も使われ続けるという誇りは、ほかの職種では味わえません。

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    溶接に向いている人

  • 手先が器用で繊細な作業が得意な人
  • 職人気質でひとつの技術を極めたい人
  • 暑さや体力的なきつさに耐えられる人
  • ものづくりに対する誇りを持てる人
  • 安全意識が高く保護具の着用を徹底できる人
  • 溶接は「技術さえあればどこでも食べていける」と言われる数少ない職種です。筆者の周りにも50代・60代で現役バリバリの溶接工が何人もいます。

    未経験から溶接を始める方法

    1. アーク溶接特別教育を受講する(2日間・費用1〜2万円)

    2. 求人サイトで「溶接 未経験歓迎」の求人を探す

    3. 入社後にOJTと社内研修で技術を習得する

    4. 実務経験を積んだらJIS溶接技能者の資格試験に挑戦する

    5. 専門級・上級の資格を取得してキャリアアップを目指す

    職業訓練校の溶接科(3〜6か月)で基礎を学んでから就職する方法もおすすめです。溶接の訓練校は求職者向けに無料で受講できる場合があります。

    塗装の仕事内容もあわせて参考にしてください。

    まとめ

    溶接は肉体的にきつい仕事ですが、技術を磨けば一生食べていける専門職です。資格と経験を積み上げるほど市場価値が高まり、年収500万円以上も目指せます。

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    この記事を書いた人

    工場勤務歴15年。愛知県の自動車部品工場でライン作業・検品・溶接・フォークリフトを経験。20代で住み込み寮生活を3年間送り、カップル寮も経験。班長として後輩指導も担当。35歳で製造業から転身し、現在は工場勤務の経験を活かしてライターとして活動中。

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